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キルギスに留学中のタジキスタン大学生

こんにちは。

今日は、タジキスタン人でキルギスの大学にいるSanoさんにお話を伺いました。

 

York:キルギスタジキスタンと違いますか?

 

Sano:同じイスラム教で、隣同士の国なのでそんなに変わりませんね。友人も多くキルギスタンに来ています。ただ、言語は全く違います。タジキスタンがペルシア系で、キルギスがテュルク系です。しかし、それもロシア語という共通の第二言語があるので、コミュニケーションは問題なくできます。

 

York:両方の国とも、元はソビエト連邦だった名残ですね。

 

Sano:そうですね。

 

York:歴史的な経緯は別として、結果としてソビエト連邦で一緒になったから、ロシア語が共通語となり両国の行き来やコミュニケーションがやりやすくなったと理解しても良いのでしょうか?

 

Sano:いいです。政府同士の交渉でもロシア語が使用されています。日本人はどうですか?何か国語話せますか?

 

York:日本は、日本語という固有の言語を持っていますが、これが、他の近隣諸国と全く異なる言語であるため、日本語のみの話者がほとんどです。英語やロシア語などが、歴史的に強要される時代が一度もなかったのと、今のところ日本語だけしか話せなくても国内で仕事を得ることに困りませんので。

 

Sano:なるほど。

 

York:今のタジキスタンの大統領はロシア語からペルシア語風の名前へと改名したと、ネットでみました。

 

Sano:それは知りませんでしたが、彼はもう30年ほど大統領をしています。タジキスタンソビエトから独立してからずっとですね。私はそれを良いとは思っていませんが、どうにも変えることはできません。今、その彼の息子が政府の要職についていますが、いずれ次期大統領になるのだと思います。しかし、この国はまだいい方です。我々はアフガニスタンのようにはなっていないので。

 

メモ:

 20世紀初頭の日露戦争で日本が勝利したことは、日本が明治維新で一気に近代化したことを世界に知らしめるきっかけとなりました。イランやトルコでは、若者がその刺激を受けて、イラン立憲革命や青年トルコ革命を起こしたとされています。そんな自由主義革命の気運が高まる時代でしたが、ロシアの力があまりにも強力だった中央アジアの国々では、社会主義革命に希望を見出します。現在のタジキスタンのある領域にはタジク自治ソビエト社会主義共和国が設置されていました。本来は中央アジア諸国が一段となれば巨大な経済圏となるはずでしたが、諸国は分立し、あらゆる格差が生まれ、それが現代にもつながっています。

 現在のタジキスタン大統領のラフモン大統領ですが、長期政権によって、ロシアや中国、アメリカ合衆国とも友好を築き、高成長率を維持しています。しかし、中国から道路建設と引き換えに大きなローンを背負わされ、マクロ経済でみるとアフリカ諸国並みの経済状況であり、中央アジアでは最も貧しい国と言われています。

 

感想:

 独裁的な大統領について問うと、Sanoは「我々の国の政治は民主的ではないが、彼がいるから国としてまとまっていられる」「アフガニスタンのようになっていないだけまし」だと言いました。その国に住む人々の生活により直接的に影響するのはGDPや民主主義指数ではなく、まず安心して暮らせる国かという事なのだと理解しました。

 

引用:

 

ja.wikipedia.org