アメリカの精神科医療 入院編 vol.1
こんにちは。
今日は、アメリカ精神科レジデントのWJさんに、病棟の仕組みについて教えて頂きました。
York:精神科病棟での1日の流れを教えてください。
WJ:まず8時に全体の申し送りがあります。
York:それは、誰が参加しますか?
WJ:医師、看護師、セラピスト、ソーシャルワーカーです。ここで夜間の動きについて、全患者のプレゼンテーションが行われます。
York:全患者ですか。すごいですね。1病棟あたりの患者数はいくらでしょうか。
WJ:30人程度ですね。
York:そこで働いている医師はどれくらいですか?
WJ:アテンダントが2人、レジデントが4人、それに学生が2人から4人です。あとはコメディカルスタッフがたくさんいます。この申し送りの後に、回診があります。これはチームで行います。アテンダントがリーダーとなり、2チームから3チームに分かれます。それが終わると、チームで治療について議論し、主治医は診察を兼ねて、それを患者に伝えに行きます。
York:その回診は、毎朝やるのでしょうか?私が勤務していた日本の大学病院では、週に1回教授の回診、週に1回病棟指導医の回診がありました。
WJ:毎朝ですね。
York:午後は何をしますか?
WJ:患者の回転が速いので、毎日だれか受け持ちの患者が退院します。そこで、退院サマリーを書いたり、いろんな雑務に時間が取られます。
York:帰るのは何時ごろですか?
WJ:3時か4時です。
York:夜は誰が働いていますか?
WJ:1年目のレジデント1人が病院全体で200人の患者を診ます。これは3週間とかの持ち回りでやっていますね。
York:急性期患者200人を毎晩みるのは大変ですね。例え、大きな変化がなかったとしても何もないことはないですからね。土日はどうしていますか?勤務することはありますか?
WJ:基本的にはありません。たまにありますが。どこか外の病院から医師がアルバイト出来ていて、その人の顔も私は知りません。
York:院内自殺はありますか?
WJ:ほとんどありません。
York:家族の面会は可能ですか?
WJ:1日2回できます。
York:携帯電話などの私物は持ち込み可能でしょうか?
WJ:それはできないです。衣類と本くらいですね。なので早く退院したいという人は多いです。テレビは無料で見れますが。