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大国間の政治に翻弄されるアフガニスタン

こんにちは。

今日はアフガニスタン出身の30歳男性Mehdiにお話を伺いました。

 

York:住んでいるのはアフガニスタンからでしょうか?

 

Mehdi:いいえ。私はインドネシアに住んでいます。毎年9か月はこちらで過ごし、残りはアフガニスタンで過ごしています。ビザの関係上、1年中いることができないのです。

 

York:インドネシアも同じイスラム教の国ですね。

 

Mehdi:そうですね。ただし、私はシーア派なので少し珍しいです。

 

York:シーア派スンナ派で生活上の大きな違いは何ですか?

 

Mehdi:シーア派は、ざっくり言うと、現代的でカジュアルな感じです。スンナ派はとても規律正しい一方で、シーア派では1日3回しかお祈りをしないですし、服装もラフです。お祈りの作法自体もラフですね。

 

York:そうなんですね。アフガニスタンではもっと厳しいですか?また、アフガニスタンの国内情勢はどうですか?

 

Mehdi:そうですね。こちらに来て思いますが、アフガニスタンはまだ平和から遠いです。アメリカとロシア、中国の3か国にいつも干渉されています。特に、アメリカのせいでタリバンアルカイダもここで生まれました。

 

メモ:

 アフガニスタンアフガニスタン・イスラム共和国というのが正式名称であり、国の標語は、「アッラーフの他に神はなし。ムハンマドアッラーフ使徒である。」となっています。ソ連崩壊後に内戦が続いていたアフガニスタン軍閥による暴行、略奪が横行していた中、1994年にイスラム教の戒律を厳格に重んじる、イスラム神学校の学生(アラビア語タリバーン)を中心とする集団、タリバーンが勢力を伸ばしました。

 当初はアフガン市民に歓迎されるも、服装、あらゆる娯楽、教育などの規制事項が多く、やがて受け入れられなくなりました。それでもタリバーンは元大統領を公開処刑し、首都カーブルを占拠し、国内を実効支配するようになります。アル・カイーダを客人として迎え入れてからは周辺諸国からも孤立してしいました。

 2001年の米国同時多発テロ事件を機としてアル・カイーダとタリバーンに対してアメリカから軍事行動がなされ、タリバーン支配地域を奪還しました。2004年1月には新憲法が制定され、2014年にはアフガニスタン史上初の民主的な政権交代が実現しました。