ベナンのブッシュミート
こんにちは。
今日は、ベナンの24歳男性、Solomoさんにお話を伺いました。
York:こんにちは。ベナンはどういう国でしょうか?
Solomo:西アフリカの一つで、ナイジェリアとトーゴ、ニジェールなんかに囲まれています。首都と最大都市は異なります。公用語はフランス語ですが、通貨はフランではありません。
York:今住んでいるのはベナンですか?
Solomo:そうですね。私はファイナンスの勉強をナイジェリアの大学でした後に、ベナンへと戻り祖母と一緒に生活しています。両親はナイジェリアに住んでいるので、週末は会いに行きます。
York:大学に行く人は多いですか?
Solomo:そうですね。だいたい高校をでると行きます。
York:大学を出ると仕事がとりやすくなりますか?
Solomo:今はコロナウイルスの影響で失業者がたくさんいます。大学卒業者とはいえ、簡単ではないです。それにこの国は半分は農業に従事しています。そのため、高等教育を修めた人を対象とした求人もそれほど多くはないです。
York:わかりました。食事について教えてください。
Solomo:こちらではキャッサバや豆を使用した料理が多いです。また、ブッシュミートといって、野生の動物の肉を食べることもありますね。
York:ブッシュミートで食べられるのはどのような動物がいますか?
Solomo:アンテロープやげっ歯類なんかですね。
York:げっ歯類というとウサギやネズミなんかですね。猿やコウモリはどうでしょうか?
Solomo:それらも食べます。でも、一番おいしいのはアンテロープですね。高価ですが、スイートです。
メモ:
ブッシュミートは野生動物から得る食肉のことです。野生動物の中にはサルなどの霊長類も含まれています。野生動物の狩猟はアフリカ人の古来の生活の術ですが、資本主義の導入によりビジネス化してしまい、乱獲が起こり、生物多様性への悪影響が指摘されています。また、ブッシュミートは感染症の動物からヒトへの感染経路でもあると考えられています。エボラ出血熱や新型コロナウイルスはコウモリからヒトへの感染が原因であると推測されており、ブッシュミートの食用が引き金となったと考えられています。
ベナンは1960年にフランスより独立しました。1975年にベナン人民共和国として社会主義化します。アフリカには、ベナンのように1960年、70年代に社会主義国となる国がたくさんありました。彼らは、かつて植民地時代に帝国が使用していた資本主義経済を捨て、社会主義経済へと切り替えることで、旧宗主国からの真の脱却を目指しました。また、アフリカ人には本来、“社会主義的な”心性があるという考えをベースとして、社会主義化によって、アフリカ人としてのアイデンティティを取り戻すという目論見もありました。
感想:
結果的には、社会主義のもとにかかげた平等と繁栄を達成することはできず、アフリカの社会主義化は失敗するわけですが、植民地時代という歴史がアフリカ人に与えた精神的影響の大きさを考えさせられました。
引用: