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現存する希少な絶対王政の国 エスワティニ

こんにちは。

今日は、エスワティニに住む、40歳男性のSocieloさんにお話を伺いました。

 

York:エスワティニという国名は初めて聞きました。

 

Socielo:これは数年前に王がつけたのです。これはスワジ語で、「スワジ人の場所」という意味です。元の国名はスワジランドです。

 

York:なるほど。英語のスワジランドから、母国語の名称に変更したのですね。

 

Socielo:この国は国王が絶対的な権力を持っています。Monarchyの中でも、absolute monarchyです。王が議会よりも優位であり、議会の法案も王が拒否することが出来ます。

 

York:珍しいですね。なぜその政治体制が成立しているのだと思いますか?日本の近くにも北朝鮮という似た国がありますが、そこは国民は情報や移動にかなりの制限があります。

 

Socielo:我々スワジ人はもともと寡黙な民族です。この国のほとんどがスワジ人で占められていて、人数が160万人と少数です。あまり自己主張をする人はいません。また、私は国王を尊敬しています。

 

York:どういった部分を特に尊敬していますか?

 

Socielo:国の管理能力ですね。

 

メモ:

 エスワティニは1968年にイギリスより独立した際の国名はスワジランド王国 で、これは「スワジ人の国」という意味でした。しかし現地語である「スワジ」と英語の「ランド」を掛け合わせた言葉であるために一部の国民からの不満があったことを受けて、議会でも国名変更について審議され、2018年国王のムスワティ3世が「私はこの国の名前を元に戻す」として、国名を現地語に則り「エスワティニ王国」と改めることを宣言しました。これはスワジ語で「スワジ人の場所」という意味になります。

 

 エスワティニは国王を国家元首とする君主国で、「アフリカ最後の古王国」と呼ばれています。国王の強大な権力が保障されており、政府の要職の多くも王家が占めるなど絶対君主制の様相を呈しています。国王の位はドラミニ家により世襲されており、司法、立法、行政の三権の上に立ち軍隊の統帥権を持ちます。

 

 16~17世紀にかけて、ヨーロッパでみられた絶対君主制は、今世界にわずか10か国しかありません。ほとんどは中東ですが、アフリカに1か国(エスワティニ)、ヨーロッパに2か国(リヒテンシュタイン公国バチカン市国)あります。

 

感想:英語が話せて、インターネット検閲もさほどなさそうな国で絶対君主制が未だ維持されていることが非常に興味深かったです。アフリカでは長期政権の国がいくつかありますが、たいてい国民は不満をもっています。しかし、このSocieloは不満どころか、王を尊敬していると言っていたことが印象的でした。エスワティニの経済が他のアフリカ諸国よりも良いわけではありません。しかし、Socieloも評価していたように、国民から不満がでないように国を管理する能力は高いようです。

 

引用:

ja.wikipedia.org

en.wikipedia.org